【悲報】ストレス経験が多くても、回復力は高くならないことが判明
こんなあなたにおススメの知識
・ストレスが多い人
・ストレスに強くなりたい人
ストレスが多い人は損なだけ?
今回はストレスを多く経験してきた人は、ストレスから回復する力が鍛えられるのか?という疑問についての研究を紹介します。
私達の脳も筋肉と同じように、鍛えることが可能なことがわかっていますが、メンタルタフネスも同じなのかってことですね。
もし、ストレスを経験するほど、メンタルが鍛えられて成長するなら、うまく活用する方法も見えてきそうです。
ストレスの経験と回復力を調査
デューク大学の2020年の研究では、チリの1,160人に対して、2003年から2011年までの間ストレスについて調査したんですね。
●調査内容の主だったストレス
・経済的問題
・離婚
・死別
・病気
・失業
これらのストレスを調査し、2010年にチリで大地震が起こったことがきっかけで、研究チームは、
「地震前のストレス経験が多かった人は、地震のストレスから早く回復するのでは?」
という仮説を立てました。そこで、地震前のストレスと地震によるうつ病の発症と、PTSDの関係性について調査したんですね。
●調査の結果
1.地震前のストレスが多いほど、うつ病の発症率は高かった!
2.地震前に4つ以上のストレスを経験している人は、PTSDの発症率が大幅に高まる!
残念ながら、ストレスが多いほど病みやすいし、トラウマも残りやすくなってしまったんですね。
どうやら、メンタルは筋肉と違って傷つく度に鍛えられるものでは無いみたいです。傷つかないように気をつけないといけないですね。
ストレスを味方につける方法
ストレスは経験するだけ損だという残念な結果になってしまいました。
しかし、適度なストレスは私達のパフォーマンスを高めてくれるんですね。ストレスとパフォーマンスの関係は逆Uの字型の曲線を描きます。
ストレスが少なくても、多すぎても私達の脳は最高の働きをしてくれないんですね。
例えば、敵がスライムしか出てこないドラクエで遊びたくないですよね?相当つまらないでしょう。
かといって、最初からはぐれメタルのような強すぎる敵が出てきても、やる気が無くなってしまう。
ですから、ストレスを適度なレベルにコントロールする必要があるんですね。
リフレーミング
ストレスを適度なレベルにして、味方につける方法。それは「リフレーミング」です。
日本語で言うと、再評価です。要はストレス要因の捉え方を変えるんです。
例えば、上司から理不尽な要求をされた場合。
「自分を成長させるために、わざとハードルの高い要求をしてくれているのかな?」
「これを難なくこなせるようになったら力がつくはずだ」
「この上司の元で結果を出せれば、どんな環境でも活躍できるな」
「ストレスの溜まる理不尽な行為」を「自分の成長の機会」と再評価してみる。
これが、リフレーミングです。日常的にストレスに晒されている人は試してみてください、
ストレス対策に役立つ本
先程紹介したリフレーミングを含めて、ストレスを味方につけて、自分のパフォーマンスアップに繋げる方法が解説された本として「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」をオススメします。
スタンフォード大学の心理学者であるケリー・マグゴニガルが、ストレスの見方を変えた一冊ですので、ぜひチェックしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。それではまた。
おススメの本
リンク
参考文献
Cristina A. Fernandez et al,(2020)Assessing the relationship between psychosocial stressors and psychiatric resilience among Chilean disaster survivors
Cristina A. Fernandez et al,(2020)Assessing the relationship between psychosocial stressors and psychiatric resilience among Chilean disaster survivors