【書評・要約】独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法:読書猿
今回は独学大全を要約解説
これから学ぼうとする全ての人に読んで欲しい。
そう思える一冊に出会いました。『独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』です。
勉強法や学習系の本はこれまでもたくさん読んできたのですが、この本は一味違います。
「独学大全」の名に相応しく、
- 独学者のマインド
- 何を学ぶべきか?
- 知識はどうやって得るのか?
- どのように学ぶべきか?
といった知識を網羅的に学ぶことが可能です。 もうこれ一冊でいいんじゃないかってレベル。
僕は1日10時間勉強したにも関わらず、4つの大学の試験に落ちたという過去があるぐらいのアホでした。でも、読書によって勉強法の知識を身に付けたことで、1日2〜3冊の読書をこなすことができています。
勉強法も筋肉と同じように、正しいやり方を身に着けることで鍛えることが可能。
独学大全を読んで、あなたも僕と同じように知識の波を乗りこなしてみませんか?
著者は「読書猿」氏
著者の読書猿氏はブログ「読書猿 Classic: between/beyond readers」を主宰し、元々は読者が苦手だったそう。
なのに、読書猿を名乗るとは面白いですよね。
本を読めばわかるのですが、著者の知識量が半端なくて心が折られそうになります笑。
しかし、後述する独学者のマインドを身につければ大丈夫なので、ご安心を。
独学大全の3つのポイントを解説
というわけで今回は、独学大全の中から、初学者の方向けに次の3つのポイントを解説したいと思います。
- 独学者が持つべきマインド
- 読書の技法「スキミング」
- 記憶力と理解力を高める「PQRST法」
これから独学で勉強を始めよう!というあなたがこの3つの知識を身に着けることができれば、僕のように1日10時間も無駄に勉強する必要もなくなりますよ。
独学者が持つべきマインドを要約
まずは独学者が持つべきマインドについて、紹介しようと思います。
学ぶこととは自分のバカさと向き合うこと
なので、しんどくて当たり前なんですよね。
僕も心理学や脳科学の書籍を読み続けていると、理解が追いつかないことがあって、うちひしがれることがあります。
そんな時にこのマインドを持ってると、乗り越えやすくなるし、結果的に継続可能になるはず。
学ぶほど成長は鈍くなる
学習からあなたが得るものが少なくなったなら、それは成長の証です。
前に進む感覚が減って、モチベーション下がりますよね。僕もそうでした。
でもそうなったら「実力がついてきたな」と思い直してください。それがあなたの学習を助けてくれるはず。
やる気は続かないもの
やる気は幻想です。良い結果がやる気を生むんですね。
行動→良い結果→やる気アップ→行動・・。
全ての物事は「着手しないことには完了しません」。やる気はなくて当たり前。とりあえず着手する!と決めてください。
以上が独学者が持つべきマインドのポイントですね。
全てを読む必要はない「スキミング」を要約
続いては読書テクニックの「スキミング(掬読)」について解説します。
読書が苦手な人がやってしまいがちなのが「最初から最後まで読もうとする」ことなんです。
その本における重要な知識は、限られています。なので、重要な部分だけ読めば、負担も時間も減らすことができますよね。
どこを読むべきか?
「でも、どこを読めばいいかわからない」という人は、
・目次
・見出し
・太字の部分
・「なぜなら」「つまり」「要するに」の後の部分
これらの箇所を重点的に追って行ってください。ここを押さえれば、書籍の中で重要である「主張と理由」を理解する事が可能。
現行の多くの書籍は
・主張(ポイント)
・理由
・事実
の3要素で構成されているものがほとんど。
つまり、主張と理由を押さえればその書籍が言いたいことの大枠は理解できるんです。
スキミングをすべき理由
スキミングをしないのは「図書館の本を順番に全て読んでいくのと同じ」です。時間も気力も足りないですよね。
自分が興味のある、必要になる本だけを借りるはず。
読書も同じ。
自分が必要な情報だけを拝借してください。
あとで必要になるかも?それならまた読めばいいんです。
人間は変わるもの、同じようにその時その時で必要になる知識も変化する。
スキミングを活用して、効率よく読書してくださいね!私も早ければ1冊45分で読めるようになりました。
記憶力と理解力を高めて学ぶ「PQRST法」を要約
PQRST法とは、記憶力と理解力を高める読書の手順です。具体的には次の5ステップで読書を進めていく技法になります。
- Preview 予習
- Question 質問
- Read 精読
- Self-Recitation 自己暗唱
- Test テスト
先ほど解説したスキミングの技法と合わせて行うことで、時間を短縮することができますよ。それでは各ステップを解説していきます。
1.予習
覚えようとするテキストについて、はじめにざっと目を通して、全体の概要を掴んでおく
2.質問
テキストのポイントとなる部分についての質問を作る。5W1Hを活用すると、作りやすいはず。
3.精読
質問の答えを探しながら、あとで答えられるように、テキストを読み込んでいく
4.自己暗唱
読み終えた情報を自分の中で、繰り返し心の中で唱えて記憶する。
5.テスト
テキストを見ずに、質問だけを見ながら答えを書き出していく。終わったら答え合わせをする。
以上の5ステップで、記憶して理解するというのがPQRST法です。全体をざっと掴んで、質問の答えを探しながら読み進め、最後は確認のためにテストする。
シンプルな割に、非常に効果が高い方法なので、今後の学習にぜひ取り入れてくださいね。自分で問題を作るのがポイントですよ!
独学大全の要約まとめ
今回は『独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 』のポイントを解説してきました。
独学者のマインドについて
スキミングの技法について
PQRST法について
こんな感じでしたね。今回はこれから独学の世界へ踏み込む方へ向けて、知識をまとめて見ました。
これらの知識を活用して、効率的に独学に勤しんでくださいね。
独学大全のちょっとした注意点
この本の注意点を挙げるとするなら、「この本を読むのにちょっとした読書スキルが必要」なことでしょうか。
ボリュームが多いので、普通の読書の感覚で読み通すと疲れちゃうかも。
百科事典のように、必要に応じて、今の自分にとって役立ちそうな部分を読むのがオススメですね。
独学者は手元に置いておこう
今回解説した知識以外にも、自分の研究テーマや知りたいことに合わせて、どこから知識を得れば良いのか?といった具体的な手法についても解説されています。
その他に、スキミング以外の読書手法も豊富に紹介されているので、全部使えるようになれば、目的に合わせて自由自在に知識を吸収することができますね。
なので、独学をこれから極めて行こうという方は、この本を手元に置いて、折に触れて読み返すのがオススメです。
僕は独学大全のマインドに救われた
僕自身は「独学の手法」を学ぶ目的でこの本に手を出したのですが、いい意味で裏切られましたね。
独学者のマインドの部分が、まさにこの1年僕が悩み続けたことの答えになっていて感動しました。
「自分が悩むのは当たり前のことなんだな。このまま悩み続けてOKだな」
と思えるようになり、読書と独学への意欲が復活しました。なのでこの本と出会えたことに感謝ですね。
独学しながら壁にぶつかった時は、この本に立ち返ろうと思いました!ということで今回はここまでです。また次の記事でお会いしましょう。