過去に囚われずに行動する方法【もう振り回されない】
こんなあなたにおススメの知識
・過去の経験に振り回される人
・なかなか一歩踏み出せない人
・新しい自分を見つけたい人
しなやかな心とマインドフルネス
過去の経験に囚われて、行動できなくなったことはありますか?
例えば、子どもの時に溺れて以来、水に入れなくなった、ようなケースです。
他にも、過去の成功体験にすがりついて、時代遅れのやり方にこだわるなんてことも。
今回はこのような硬直的な思考スタイルが、マインドフルネストレーニングによって解消されたという話です。
認知の柔軟性とは
過去の体験や経験に囚われずに、環境に柔軟に適応することを「認知の柔軟性が高い」と言います。
逆に先ほどの例のように、過去にこだわってしまう人は「認知の柔軟性が低い」ということになります。
認知の柔軟性が低いと、状況を変更不可能なものと認識し、より心理的苦痛を味わう傾向があるんですね。
要は、勝手に絶望して苦しみやすいと。
ですから、トレーニングなどによって認知の柔軟性を高めることは、良い人生につながるんですね。
8週間のマインドフルネストレーニングで改善
北京行動心理学研究所の2020年の研究では、54人の成人に8週間のマインドフルネストレーニング介入を行いました。
●マインドフルネス介入の内容
1.週2.5時間のセッション
2.最初に6時間のリトリート→瞑想合宿みたいな
3.毎日45分練習
この手の介入では比較的オーソドックスですね。
●介入の結果
1.認知の柔軟性が大幅に向上した!
マインドフルネスの思考を身につけることによって、過去に左右されにくくなったんですね。
マインドフルネスのどのような要素が、認知の柔軟性に影響したのかを説明しますね。
認知の柔軟性のポイント
マインドフルネストレーニングによって認知の柔軟性を高めることができました。
ここで、ポイントとなるのが次の2つの側面です。
・非判断性
・非反応性
どちらも大切な要素です。
非判断性
認知の柔軟性の非判断性とは「感情や経験に対して、判断や評価をしない」ことです。
例えば、過去の失敗経験が頭に浮かんできても、「いいとか悪いとか、自分はダメなやつだ」とか考えないということです。
判断も評価もせずにただ見つめることが大事。
判断や評価をしてしまうから、過去の経験やいつもの思考に振り回されてしまうんです。
非反応性
認知の柔軟性の非反応性とは、変化に反応しないということです。
変化に反応することなく、ただ受け入れてください。
例えば、自分が頭が痒いと思ったら「自分は今頭が痒いと思ってるなあ」とただ受け入れるだけ。反応はしない。
この非反応性の実践は難しいですが、マインドフルネストレーニングによる認知の柔軟性の向上のキー能力ですので、ぜひ会得してくださいませ。
マインドフルネスを身につけるには
マインドフルネストレーニングによって、非判断性と非反応性を身につけて、認知の柔軟性を身につけましょ。
認知の柔軟性が高ければ、過去の失敗やネガティブな思考に振り回されずに、現実と自分自身を切り離して行動に移すことができるようになります。
言い換えると、なりたい自分に近づく一歩を踏み出しやすくなるということですね。
今回のオススメの本としてはチャディー・メン・タン氏の「サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法」を紹介します。
簡単なセッションから始めて、自分を受け入れるマインドフルネスを学ぶことができます。
マインドフルネスや瞑想を難しいもの、スピリチュアルなもの考えている人は一度チェックしてみてください。考え方が変わるはずですよ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。それではまた。
おススメの本
リンク
参考文献
Yingmin Zou et al.(2020)The Mediating Role of Non-reactivity to Mindfulness Training and Cognitive Flexibility: A Randomized Controlled Trial
Yingmin Zou et al.(2020)The Mediating Role of Non-reactivity to Mindfulness Training and Cognitive Flexibility: A Randomized Controlled Trial